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遺影の処分費用はどれくらい?処分方法や葬儀後の対応についても解説

2024.02.28

葬儀のときに故人を偲ぶために使われる遺影。

葬儀後は自宅に持ち帰ることが多いですが、持ち帰った後どのように扱えばよいかわからないという人も多いのではないでしょうか。

結論から言うと、四十九日が終わった後に処分もしくは保管するかを選ぶという方法が一般的です。

とはいえ、処分方法や処分にかかる費用も知っておきたいですよね。

そこで、今回は遺影の処分方法や処分費用について詳しく解説していきます。

遺影の対応に悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。

 

葬儀後の遺影は四十九日までは飾ってその後処分するかを選ぶ

遺影は、故人を偲ぶために飾る写真のことです。

元々、遺影は江戸中期から明治後期に渡って始まったとされており、写真の普及に合わせて葬儀社が演出の一環として取り入れたと言われています。

その後、日本独自の風習として葬儀で冥福を祈るために残っているものです。

故人の生前の姿や人柄が表れるため、「故人の魂が宿る」「宗教的な意味が込められている」と思われがちですが、そのような意味合いはなく、必ずしも飾る必要はないため処分しても問題はありません。

ただし、宗派によっては四十九日の法要まで魂が現世に残っていると考えられているため、四十九日がおわるまでは保管もしくは飾っておくのが一般的です。

初盆や法事で使用するなら、その期間まで保存しておくと良いでしょう。

 

遺影の正しい処分方法

遺影は必ずしも供養をしてから処分しなければならないわけではありません。

遺影は葬儀社が演出の一つとして葬儀に取り入れたもので、宗教的な意味がないからです。

また、遺影は、宗派によって遺影の取り扱い方が異なるので、把握しておくと良いでしょう。

宗派 遺影の処分方法
浄土真宗 四十九日が追わったら撤去

自治体のルールに沿って可燃ゴミで処分可能

飾るなら仏壇の中や上は避ける

浄土宗 自宅に飾る、もしくは供養して処分
真言宗 自治体のルールに沿って可燃ゴミで処分可能

お寺でのお焚き揚げも可能

では、実際に遺影の正しい処分方法について、メリット·デメリットを踏まえながら解説していきます。

 

お寺や神社で供養

【お寺や神社で処分するメリット·デメリット】

·メリット:供養してもらってから遺影を処分できる

·デメリット:処分に費用がかかる(約10,000円~50.000程度)

宗教的な意味合いはなくても、故人の姿が写っていることから供養をしっかりしてほしいと思う人もいるでしょう。

供養をしてから処分したいなら、お寺や神社にお焚き揚げを依頼する方法がおすすめです。

お焚き上げとは、故人の愛用品といった処分に抵抗のある物を合わせて対応してくれます。

近場にお願いできる寺社がない場合は、宅配でお焚き上げ供養を行うサービスも利用可能です。

また、遺影に「開眼供養」をしている場合は供養が必要となります。

開眼供養とは、対象となる物に魂を入れる儀式のことで、「入魂式」とも呼ばれます。

開眼供養を行っている場合は、遺影処分のときに「閉眼供養(遺影の中の魂を抜くこと)」が必要となるので注意してください。

開眼供養をしたか不明な場合、過去帳もしくは先祖のお墓があるお寺に問い合わせしておくと良いでしょう。

 

葬儀会社に処分を依頼

【葬儀会社に処分を依頼するメリット·デメリット】

·メリット:持ち帰らずに処分できる

·デメリット:初盆や法事で利用したい場合など、自分のタイミングで処分できない

葬儀会社や供養会社によっては、葬儀が終わった後に遺影の引き取りをお願いできます。

葬儀社は、葬儀や法要でお寺や神社に密接しているため、サービスの一環として処分してくれることが多いです。

 

遺品整理業者に依頼

【遺品整理業者に処分を依頼するメリット·デメリット】

·メリット:故人の持ち物をまとめて処分できる

·デメリット:費用が高い

遺影以外にも、故人の持ち物をまとめて処分を依頼する場合、遺品整理業者に依頼するのがおすすめです。

荷物が多い場合、どれから手をつけていいのかわからない、買取可能なものは買取もお願いしたいケースも便利です。

 

自治体で可燃ゴミとして処分

【自治体で可燃ゴミとして処分するメリット·デメリット】

·メリット:すぐに処分できお金もかからない

·デメリット:そのまま処分するのに抵抗がある人もいる

自治体のルールに沿って、遺影は可燃ゴミとして、フレームなどは分別して処分することも可能です。

「自分でそのまま処分するのは抵抗がある」なら、キレイな白い布で包んで塩を降って清めてから処分すると気持ちが楽になるかもしれません。

それでも気が引けるという人は、お寺や神社の供養など違う処分方法を検討することをおすすめします。

 

遺影を処分する場合の費用相場

では、遺影を処分する場合にかかる費用はどれくらいかかるのでしょうか。

以下の表に方法ごとに金額をまとめました。

遺影処分費用の相場
お寺や神社で供養 10,000円~50,000円
宅配で供養を依頼 3,000円~
葬儀会社に処分を依頼 無料

※3,000円~5,000円ほどかかるケースも

遺品整理業者に依頼 80,000円~

※1LDKの場合

自治体で可燃ゴミとして処分 無料

葬儀会社や自治体で可燃ゴミとして処分する場合、基本的に費用はかかりません。

葬儀会社は、葬儀代に含まれるサービスの一環として対応してくれることがほとんどですが、別途料金がかかることもあり、およそ3,000円~5,000円が目安です。

お寺や神社での供養を希望する場合、10,000円~50,000円が相場となります。

近隣にお焚き上げしてもらえないというケースは、宅配で依頼もでき、3,000円ほどからお願いできます。

また、遺品整理業者に依頼する場合、引き取ってもらう遺品の量にもよりますが、一般的な1LDKの量であれば80,000円ほどから依頼ができます。

遺品整理業者の金額は業者によっても費用が異なるため、複数社から見積もりをして比較検討することをおすすめします。

 

遺影を保管する方法

中には、まだ遺影を処分するか迷っているという人もいるでしょう。

そこで、遺影を処分しない場合の保管方法についても紹介します。

 

仏壇や生活スペースに飾る

故人の存在を感じながら生活をしたいなら、仏壇や生活スペースに飾るのも良いでしょう。

飾る場所としては、仏壇の空いているスペース、床の間、リビングなどがおすすめです。

仏壇なら真ん中や真上は避け、空いているスペースに飾ると良いでしょう。

ほかにも、床の間は家の中でも格式が高い場所とされているため、遺影を飾るにも適しています。

また、最近では、仏間や床の間がないという家も増えてきています。

そのような場合、リビングの壁に掛ける場所を作るといった方法もおすすめです。

 

アルバムに入れて写真を保存する

遺影を飾るスペースがない、思い出として写真は保管したいならアルバムに入れて保管するのもおすすめです。

アルバムに入れることで写真の劣化を防ぐこともでき、いつでも故人を思い出せるというメリットもあります。

アルバムに入りきらないなら、縮小して小さくして保管するのもおすすめです。

ただし、開眼供養を行っている場合、「魂抜き」や「お性根抜き」が必要になるので、注意が必要です。

 

デジタル化してスマートフォンやパソコンに保存する

ほかにも、写真をスキャンしてスマートフォンやパソコンにデータとして保管するのもおすすめです。

デジタル化することで劣化を防いで保存でき、場所をとらないメリットも。

デジタル化する場合、データが突然消えてしまうこともあるため、バックアップを取っておくと良いでしょう。

 

まとめ

今回は、遺影の処分費用や処分方法について解説しました。

遺影は故人の魂が入っていないものではあるものの、処分に抵抗がある人もいるでしょう。

自分で処分が難しい場合、お寺や葬儀社、遺品整理業者に依頼することをおすすめします。