【必見】遺品整理で個人情報を処分する方法とは?(不要なトラブルを防げる)
2025.12.17

- 故人の個人情報をどのように処分したらいいかわからない
- 個人情報の流出が起きないかとても不安
- 不適切な処理でトラブルが起きないか心配
こんな悩みにお答えします。
遺品整理において、個人情報の適切な処分は非常に大切です。故人の大事な情報が漏洩すると、詐欺や不正利用といったトラブルにつながる可能性があります。また、故人への悪影響のみならず、遺族への悪影響も考えられます。
とはいえ、個人情報には慎重に対応しなければならない一方で、何をどう処理することが安全なのか迷う方も少なくありません。
そこで、この記事では以下の内容をお伝えします。
- 故人の個人情報を処理する重要性
- 遺品整理で個人情報を処理する正しい方法
- 個人情報の処理にまつわる注意点
- 個人情報を守るための5つの対処法
- 生前整理で個人情報を管理する3つのポイント
遺品整理における個人情報の適切な処分方法がわかれば、大切な情報を守りつつ、安心して作業が進められます。不要なトラブルを避けつつ安全に遺品整理を行い方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
故人の個人情報を処理する重要性
故人の個人情報の処理は、遺族が直面する重要な課題の一つです。
なぜなら、放置された個人情報が流出すると、外部の者に悪用される危険性が高まるからです。
たとえば、クレジットカード情報や公的書類がそのまま放置されることで、無断使用や身分の詐称などの犯罪に利用されることがあります。また、不正請求や身に覚えのない勧誘などに巻き込まれることも。
個人情報の処分は非常にデリケートな問題であるため、慎重かつ確実に対応することが求められます。
遺品整理で個人情報を処理する正しい方法
遺品整理において、個人情報を適切に処理することは必須のプロセスです。
特に、故人に関する重要な情報が流出することで、さまざまなトラブルを引き起こす原因となります。まずは、どのような方法で個人情報を正しく処理すべきか、具体的な手順を確認することが大切です。
ここでは、以下の4つの媒体に対する処分方法について解説します。
- 公的書類
- クレジットカード
- パスポート
- デジタルデータ
特に、デジタルデータは見落としがちなので、要チェックです。
①公的書類
公的書類は、非常に機密性が高い情報を含むため、適切な処理方法が求められます。
運転免許証や年金手帳、健康保険証などの書類には、個人を特定できる多くの情報が含まれており、これらを安全に処理することは個人情報を守るために欠かせません。
特に廃棄する際には、無造作に処分せず、正規の手続きを通じて返却することが重要です。具体的な方法として、警察署や役所に直接持参し、指定された場所での手続きを行うことが推奨されます。
これにより、ご自身の個人情報が流出するリスクを大幅に減らすことが可能です。正しい方法で公的書類を取り扱うことは、安心で安全な生活を支える基本となります。
②クレジットカード
クレジットカードに関しても注意が必要です。故人名義のカードが放置されると、不正利用や年会費の不正請求などのリスクが生じます。
解約期限が設けられているわけではありませんが、相続発生後は速やかな解約が推奨されています。
すみやかにカード会社に連絡し、解約手続きを完了させることで、あらゆるリスクを低減できます。その後、カードはハサミなどで物理的に切り取って廃棄しましょう。
③パスポート
故人が保有していたパスポートも、個人情報が詰まった重要な書類です。
パスポートには、氏名や住所、顔写真が記載されており、これも適切に処理しないと、悪用されるリスクが高まります。
適正に処理するためには、所定のパスポートセンターに返却しましょう。手続きの際は、必要な書類を揃え、スムーズに手続きを進めることを心がけましょう。
④デジタルデータ
近年では多くの情報がデジタル化されており、故人のパソコンやスマートフォン内に蓄積されているデジタルデータの扱いも慎重に行わなければなりません。
これらのデータには、ネットバンキングの情報や個人的なメッセージ、写真などが記録されています。これらは悪用される危険性が高いため、不要なデータは早急に削除することが必要です。
デジタルデータの適切な管理は、故人のプライバシーを考慮した重要なステップとなります。
デジタルデータは多岐に渡り、見落とされがちなため、もう少し深掘りして解説します。
ネット銀行・ネット証券
故人が利用していたネット銀行やネット証券の口座については、特に注意が必要です。
これらの口座をそのまま放置すると、相続手続きを進めるうえで支障が生じる可能性があるからです。口座情報や取引状況を早期に確認し、必要な手続きを行いましょう。
もし故人のネット口座に関連するキャッシュカードが手元にあれば、窓口に連絡を入れることで解約手続きを進めることができます。この際、電話をした時点で口座取引が一時停止されますので、すみやかに死亡届や戸籍謄本などの必要書類を郵送してください。
さらに、故人のネット口座に関連してカードローンが利用されていた場合には、相続人がそのローンを相続する義務が発生します。多額のローンに対して相続放棄するにしても、発見が遅れてしまえば相続放棄できずに返済義務を負いかねないため注意が必要です。
利用していた口座の状況を整理するとともに、信頼できる適切な方法で処理を進めることが求められるでしょう。
SNSアカウント
SNSアカウントもまた、故人の遺品の一部として取り扱いが重要です。
ほとんどのSNSアカウントには個人情報が含まれており、これを放置することで不要なリスクが生じる可能性があるからです。
たとえば、長期間放置されたアカウントが乗っ取りに遭い、不正に悪用されるケースや、故人のプロフィール情報を利用した『なりすまし被害』が発生する事例が増加しています。このようなトラブルを防ぐためには、早めの対応が求められます。
現在では、多くのSNS運営会社がアカウント削除の申請を受け付けており、必要書類として死亡証明書や身分証明書のコピーを提出することで、すみやかに対応してもらえるケースがあります。こうした公的な手続きに基づき、適切にアカウントを削除することで、故人の個人情報を保護するだけでなく、残された人々の精神的な安定にもつながります。
残された遺品や情報を適切に整理し、安全でトラブルのない方法で手続きを進めましょう。お困りの際は専門家の力を借りることで、安心して大切な問題に取り組むことができます。個人情報が残る可能性があるデータベースを適切に抹消してもらえるでしょう。
【種類別】個人情報の漏洩リスクに要注意!

遺品整理の際には、個人情報の漏洩リスクがさまざまな場面で存在します。
具体的な種類に応じた対策を講じることで、個人情報が不正に使用される事態を避けられます。
公的書類やクレジットカード、デジタル遺品に関して、リスクを理解し、それぞれに見合った対応を行うことが重要です。
公的書類から個人情報が漏れるリスク
公的書類には氏名、住所、生年月日などが含まれ、個人を特定できる重要な個人情報が記載されています。これらの書類を不適切に処理することは、詐欺やなりすましなどの被害を招く可能性があり、リスクが非常に高まります。
特に、以下のような書類は、身分証明として広く使用されるため、情報漏えいが深刻な影響を及ぼす可能性があります。
- 健康保険証
- 運転免許証
- 年金手帳
- パスポート
そのため、これらの重要な公的書類を無造作に捨てることは決して避けるべきです。ゴミ箱に捨てた書類を誰かが拾い、その個人情報が悪用される危険性も否定できません。
このような被害を防ぐために、個人情報が記載された書類は、シュレッダーや専用処理などを活用し、十分に確認の上で適切に廃棄する必要があります。個人情報を守るためには慎重な対応が欠かせません。
クレジットカードから個人情報が漏れるリスク
クレジットカードに登録されている名前や住所、利用履歴などの情報は、悪意のある第三者に悪用されるおそれがあります。また、故人名義のカードがそのまま放置されると、無断使用や年会費の請求などの不利益が生じる可能性があります。
そのため、カードを使用しなくなった場合や必要がなくなった場合は、すみやかに解約手続きを行い、ハサミなどで確実に切断して処分しましょう。
このような対策を徹底することで、大切な個人情報を守り、不正利用やトラブルを未然に防げます。
デジタル遺品から個人情報が漏れるリスク
故人が使用していたパソコンやスマートフォンには、オンラインバンキング、メール、SNSをはじめとした個人情報が数多く保存されています。
このようなデバイスが適切に管理されずに放置された場合、第三者による不正なアクセスや情報漏洩、さらには悪用の危険性が高まります。特に、データを完全に削除せずにリサイクルショップなどに売却することで、保存されている個人情報が流出する可能性も否定できません。
そのため、生前や故人の遺品整理の際には、重要なデータの有無の確認を徹底し、それらを整理することが求められます。
必要のないデータやアカウントについてはすみやかに削除を行うことで、個人情報流出のリスクを軽減し、安全な状態を保つことができます。デジタル面でも個人情報を守るため、周到な対応と注意が欠かせません。
悪徳業者にも要注意!
遺品整理を行う際には、信頼できる業者選びが欠かせません。最近では、多くの人が業者に依頼するようになっていますが、中には悪徳業者も存在します。これらの業者は、遺族の悲しみに付け込み、不適切な料金を請求したり、きちんとした処分を行わないことがあります。
特に注意したいのは、見積もりが極端に安い業者です。一見するとお得に見える料金でも、実際に作業が終わった後に高額な追加費用を請求される被害が多発しています。
また、個人情報が残っている物品を適切に処理しないこともリスクとなります。故人のパソコンやスマートフォンには重要な情報が残っている場合が多く、それが流出することで不法利用される危険性があります。
信頼できる業者を選ぶためには、事前に業者の評価や口コミを確認しましょう。処分方法や料金についても細かく説明してくれる業者を選ぶことで、安心して依頼することができます。遺族の負担を軽減し、安全な遺品整理を実現するために、慎重な業者選びは欠かせません。
個人情報の処理にまつわる注意点とは?
個人情報の処理は非常に慎重に行う必要があります。特に遺品整理の際には、故人の大切な情報が他者に悪用されることを防ぐため、適切な手続きと方法が求められます。
ですので、個人情報を処分する際には、以下の点に気をつけましょう。
- 業者に依頼するときは、信頼できる遺品整理業者に依頼する
- 故人の意思を尊重しながら処分する
それぞれくわしく見ていきましょう。
遺品整理業者を選ぶときは信頼できる業者を!
遺品整理業者を選ぶ際には、信頼性を最重視してください。
まずは過去の実績や顧客の満足度を基準として業者を比較することをおすすめします。口コミサイトや評判をチェックし、これまでに利用した人たちの体験談を確認することで、その業者がどのようなサービスを提供しているのかを把握できます。
さらに、信頼できる業者の特徴として「遺品整理士」の資格を持ったスタッフが在籍しているかを確認することも大事なポイントです。遺品整理士は専門知識を持っており、適切かつ丁寧な対応が期待できます。この資格を持つスタッフがいる業者を選ぶことで、より安心してサービスを依頼できるでしょう。
また、迅速な対応や明確な料金体系が整っていることも見逃せないポイントです。一見安く見える料金でも、追加費用が発生するケースもあるため、事前に詳細を十分確認しましょう。そして、軽率な決定を避け、複数の業者をじっくりと比較することで、自分に合った高品質なサービスを提供してくれる業者を選ぶことが可能です。
故人の意思を尊重しよう!
遺品整理を行ううえで、故人の意思を尊重することも重要なポイントです。
遺族が整理する際は、故人がどのように個人情報を扱いたかったのかを考慮することが求められます。場合によっては、プライバシーを重んじる故人の考えを十分に理解し、無用な情報の公開を避ける必要があります。
故人の信念や意向を踏まえた整理を行うことで、より良い仕分けが実現します。また、故人が使っていたデジタルデータやSNSアカウントの取り扱いについても、慎重に考えることが不可欠です。
個人のプライバシーを守るために、常に故人の立場に立つ姿勢が大切です。
無料で個人情報を安全に処分する方法
遺品整理業者に依頼しなくても、もちろん無料で個人情報を安全に処分する方法もあります。
まず、紙類の処分にはシュレッダーの使用が効果的です。シュレッダーを使えば、情報を細かく切断し、他者に情報が漏れるリスクを低減できます。家庭にあるシュレッダーを活用することで、手間なく個人情報を守ることが可能です。
次に、デジタルデータの処分については、単にゴミ箱に移動するだけでは不十分です。データを完全に削除するためには、専用のデータ消去ソフトを使用することをおすすめします。これにより、過去のデータが復元されるリスクを回避できます。
また、不要なアカウントやパスワードは早めに削除することが重要です。特に、SNSやオンラインバンキングのアカウントは、いつまでも放置すると個人情報の漏洩リスクが高まるため慎重に取り扱いましょう。
これらの方法を組み合わせて実践することで、安心して個人情報を処分できる環境を整えられます。
生前整理で個人情報を管理する3つのポイント
ここまで故人が残した個人情報についての処分方法をお伝えしましたが、「自分が逆の立場だったら、知られたくない情報が知られるのは嫌だな…」と感じる方もいるでしょう。
そんな方におすすめなのが『生前整理』です。
遺族に個人情報の処分を任せっぱなしにしないためには、今できることから始めることで、あらゆるリスクを排除しつつ、あなたの知られたくない情報にも対処できます。
生前整理で個人情報を管理するうえでのポイントは、以下の3つです。
- 始めるタイミングと手順を把握する
- エンディングノートをうまく活用する
- 専門家への相談も視野に入れる
将来的な遺族の負担軽減にもつながりますので、それぞれ参考にしてみてください。
①始めるタイミングと手順を把握する
生前整理を行うタイミングは、健康状態や生活環境を考慮し、自分に合った時期を選ぶのがポイントです。
たとえば、体調が安定している時期や、大きな生活変化が予想される前などが適しており、無理のない範囲で進めることが重要です。
生前整理を始める際には、まず、何から手を付けるかをリスト化し、重要度や優先順位をつけることが効果的です。このような手順を踏むことで、作業に迷うことなく進められるだけでなく、ストレスを軽減しながら進められます。
また、個人情報や重要書類の見直しを含めて生前整理を進めることで、将来の不安を減らし、安心感を得られるでしょう。それぞれの項目に目標を設定し、具体的な仕方を決めておくと、無駄のないスムーズな整理が実現します。
②エンディングノートをうまく活用する
エンディングノートは、個人情報を整理する強力なツールです。
遺言書とは異なり法的拘束力はありませんが、エンディングノートを活用することで、自分の意向や希望を明記しておけます。特に、相続や遺品整理に関する大切な情報を詰め込むことで、遺族に対する負担を減少させることが期待されます。
エンディングノートには、金融情報や希少なアイテムの扱い方、希望する葬儀の形などを詳しく書き込むことができます。残された人々があなたの意向を理解しやすくなるため、できるだけ具体的な指示を残すように心がけましょう。
このようにエンディングノートを活用すれば、個人情報や希望をしっかり伝えることができるのです。
③専門家への相談も視野に入れる
生前整理を進める際には、専門家に相談することも効果的です。
相続や遺品整理に関する知識を持つ専門家は、適切なアドバイスを提供し、効率的に進めるための大きなサポートとなるからです。自分一人では解決が難しい部分や、法律的な問題について知識が十分でない場合でも、専門家のサポートがあれば安心して取り組めるでしょう。
特に、税理士や司法書士といった特定の分野に精通した専門家に相談する仕方を知っておくと、不明点や疑問点をクリアにしながら手続きを進めることが可能です。遺品整理に特化したアドバイスが必要なときは、遺品整理業者に聞くのも得策です。私たちオモイデでもサポートできることがありますので、困ったときはお気軽にご相談ください。
必要に応じて専門家の意見を取り入れることで、自分の個人情報の管理や整理がより円滑になり、トラブルを未然に防げるでしょう。
まとめ

今回は遺品整理における個人情報の処分方法について解説しました。
遺品整理では、故人が残した個人情報を適切に処理することが大切です。情報が漏洩することで、不正利用などのトラブルの原因となる可能性があるためです。特に、公的書類やクレジットカード、スマートフォンなどのデジタルデータは、慎重に管理する必要があります。
具体的な対策としては、信頼できる専門業者に依頼することが重要です。これにより、不適切な情報の取扱いや処分ミスのリスクを大幅に減らせます。不明な点を相談することで、スムーズかつ適切に手続きを進めることが可能です。
また、故人の意思を尊重することもお忘れなく。単に個人情報を処分するのではなく、故人だったらどう考えていたか、何を望んでいたかなどを想像しながら処分することも、故人への配慮となるでしょう。そうすることで、遺族としても後悔しない遺品整理を行えるでしょう。
このように遺品整理は単なる片付けではありません。故人との思い出を大切にしつつ、大切な個人情報が外部に漏れないように慎重に処分することを心がけましょう。